齋藤 梓(上智大学)・飛鳥井 望(青木病院)
シンリンラボ 第26号(2025年5月号)
Clinical Psychology Laboratory, No.26 (2025, May)
1.はじめに
災害,重度事故,身体的暴行,性的な暴力や強要,ドメスティック・バイオレンス,虐待など,トラウマとなるさまざまな出来事がこの社会には存在している。一般人口を対象として本邦で行われた調査では,対象者の6割が何らかのトラウマを体験していると回答した(Kawakami et al., 2014)。また逆境的小児期体験(Adverse Childhood Experience: ACE)も公衆衛生上の問題と考えられている(若林,2022)。実際,日本財団(2023)の調査では,調査対象者の26%がACEを有しており,12%は2つ以上のACEを有していた。したがって,心理職が日常臨床や支援の現場で対応するクライエントの中には,相当な割合でトラウマ体験者が含まれていると考えられる。
トラウマは体験した人々の心身に多様な影響を及ぼす。まずトラウマ体験直後には,多くの人にトラウマによるストレス反応として,不眠や食欲不振などの身体的反応に加え,不安恐怖,抑うつ気分,神経過敏,過度の警戒心,出来事のフラッシュバックや悪夢といった精神的反応が出現し得る。こういったトラウマ反応は,多くの場合一時的で次第に収まっていく。しかし一部の者は反応が持続し,表出された症状に応じて心的外傷後ストレス症(Post traumatic stress disorder: PTSD),うつ病,適応反応症,パニック症,解離症といった診断に該当し,治療やケアを必要とする状態となる。その場合にはさらに併存する問題として,引きこもり,自殺念慮,自傷,アルコール・薬物依存,摂食症などが引き起こされることもまれではない。ACEについては,成人後に精神健康や身体健康上のリスク要因となるとともに,対人関係,就労問題,経済状態など,人生全体に長期的影響を及ぼす可能性がある。
このように,心身の不調や行動上の問題の背景にトラウマを経験した人が抱える精神的後遺症が存在していることはまれではないが,その関連性が目に見える程度は人によって異なっている。クライエント自身がトラウマの影響として自覚していない場合もある。たとえば現在の悩みである原因不明の慢性疼痛が,かつて暴行被害時に感じた疼痛に類似していることが意識から抜け落ちているような例がある。あるいは現在の性問題行動の背景に,かつての性暴力被害時の汚れ感を契機とした自暴自棄な感情が潜んでいるような例もある。近年トラウマインフォームドケアの普及啓発が促され,また心的外傷に起因する症状を有する患者への心理支援が診療報酬化されたことで,これまで以上にトラウマへの関心が高まっている現在,トラウマの影響を適切に見立てることは心理支援において欠かせないスキルとなっている。
さて,本稿のテーマは「トラウマに関わる心理検査」である。前述のように,トラウマが心身に及ぼす影響の幅広さと深刻さを考えると,うつ病や依存症などの評価も必要となることがあろう。それについては各病態に関する心理検査の解説を別に参照していただくこととして,本稿ではトラウマのもたらす特徴的症候群としてのPTSDの病態に対する心理検査を中心に紹介する。かりにうつ病や依存症と診断されている場合でも,その背後にトラウマに関連した特異的な反応を有していることはしばしばみられ,それを適切に評価することが,トラウマを経験した人の精神的後遺症を見立てる上での基本となる。
本稿は全3回であり,第1回の今回は,トラウマ反応やPTSD症状に関連するさまざまな質問紙を概観する。第2回では,日本語版の信頼性と妥当性が検証された自記式質問紙尺度として改訂出来事インパクト尺度(Impact of Event Scale-Revised: IES-R)(Asukai et al., 2002),外傷後ストレス診断尺度(Posttraumatic Diagnostic Scale: PDS-Ⅳ)(長江ら,2007;Ito et al., 2017),PTSDチェックリスト(PTSD Checklist: PCL-5)(Ito et al., 2019)について紹介する。第3回では,面接法による心理検査であるPTSD臨床診断面接尺度(Clinician Administered PTSD Scale for DSM-5: CAPS-5)(飛鳥井ら,2018a),PTSD臨床診断面接尺度児童青年期版(Clinician Administered PTSD Scale for DSM-5-Child/Adolescent Version: CAPS-CA-5)(Tanaka et al., 2024),および子どもを対象に自記式としても面接法としても使用可能なUCLA心的外傷後ストレス障害インデックスDSM-5版(PTSD Reaction Index for DSM-5: PTSD-RI-5)(Takada et al., 2018)について紹介する。
2.トラウマ体験に関する項目
前述の通り,トラウマを体験している人は一定数いるにもかかわらず,心理支援の場でトラウマ体験が自発的に語られることは少ない。多くの心理職が,面接において成育歴を聴き取る中で,過去のトラウマ体験について可能なかぎり把握することを努めていると推測されるが,それでもなお語られていないトラウマ体験が潜んでいることはしばしばある。
トラウマの影響を見立てるためには,まずはクライエントのトラウマ体験をもらさず把握しておくことが望ましい。たとえば,性暴力被害や身体的虐待に関連した症状や問題を主訴として来所したクライエントに対して,出来事チェックリスト(Life Events Checklist for DSM-5: LEC-5)(飛鳥井ら,2018b)を実施すると,他にもさまざまなトラウマ(たとえば交通事故での受傷や家族の自死目撃など)を体験していたことがあきらかになることはめずらしくない。LEC-5はCAPS-5実施に際して事前に記入する質問紙であり,16種類のトラウマ的出来事について,これまで回答者自身が体験したかあるいは目撃ないしは知らされたことがあったかについて尋ねることで,回答者のトラウマ歴をあきらかにするものである。
またACEに関しては,もともとの調査で使用された10項目(三谷,2023)以外にも,拡大版のACE(Fujiwara, 2022),学校ACE(Wakuta et al., 2023)など複数の版がある。それらを参考にすることも有用である。ACEの研究報告によれば,18歳までにACEに該当する体験を多くしているほど,心身に影響を及ぼすリスクが高まる(若林,2022)。
3.DSM-5とICD-11
現行のPTSD診断基準には,DSM-5-TRとICD-11があり,このどちらかに照らして診断することになるが,双方の考え方には少なからぬ相違がある。DSM-5の考え方では,診断基準はPTSDの病態としての典型的特徴を表すことを目的とすべきであり,したがってこれまでの研究から十分なエビデンスを持ってPTSDの臨床症状と見なせるものを診断基準項目に広く含めることで,臨床的評価や治療の対象となる病態像を明確化できるとした。結果としてDSM-5(DSM-5-TRも同一)のPTSD診断基準は,旧版(DSM-IV)の3カテゴリー17症状項目から4カテゴリー(再体験症状,回避症状,認知と気分の陰性変化,覚醒度と反応性の著しい変化)20症状項目が採用された(表1)。それとは対照的に,ICD-11の考え方では,世界各国の専門職の利便性を考慮して診断基準項目の簡素化を目指していたこともあり,疾患としての中核症状を同定することを目的として3カテゴリー6症状項目(文章としては一つであるが,含まれている症状項目として)に絞りこんだ診断基準となった(飛鳥井,2019)(表1)。
表1 DSM-5-TRとICD-11における症状のカテゴリーと項目 (飛鳥井,2020をもとに筆者作成)
DSM-5-TR | ICD-11 | |
侵入症状/再体験症状 | 侵入性記憶想起,悪夢,フラッシュバック,想起刺激による心理的苦痛,想起刺激による生理的反応 | フラッシュバック,悪夢 |
回避症状 | 思考・感情の回避,事物・活動・状況・場所・人物等の回避 | 思考・感情・会話の回避,活動・場所・人物の回避 |
認知と気分の陰性変化 | 出来事の想起不能,自己や他者への否定的信念,出来事に関する歪んだ認識,陰性の感情,関心の減退,孤立感,陽性感情体験不能 | |
覚醒度と反応性の著しい変化/脅威の感覚 | 怒りの表出,無謀な自己破壊的行動,過度の警戒心,過剰な驚愕反応,集中困難,睡眠障害 | 過度の警戒心,過剰な驚愕反応 |
従来から論争となってきた複雑性PTSDの扱いでも両者は異なっている。DSM-5は複雑性PTSDの診断を見送り,その代わりにPTSDの下位診断として解離症状を伴うタイプを定義づけたのだが,ICD-11は複雑性PTSDを公式診断として定義づけた。
症状持続期間については,DSM-5は旧版同様に1か月以上としており,1か月以内の病態については急性ストレス障害として定義づけている。一方ICD-11では,外傷的出来事後に生じる急性ストレス反応は,仮に介入や援助の対象となったとしても,それは障害ではなく正常な反応として位置づけている。またたとえば1か月以内の3週間程度症状が持続している場合でもPTSDと診断することは可能とされている。
このようにDSM-5-TRとICD-11は診断基準が異なっている。これから紹介する質問紙の多くはDSM-ⅣあるいはDSM-5に準拠しているが,心理職はPTSDの各診断基準,および複雑性PTSDの診断基準を理解し,それぞれの心理検査の結果がどの基準に準拠しているか確認した上で,見立てを行うことが大切である。
4.成人のPTSD症状評価のための日本語版自記式質問紙
クライエントがトラウマを体験している場合,PTSDの診断基準項目ともなる再体験(侵入症状),回避,過覚醒,認知と気分の陰性変化といったトラウマに特異的な変化をアセスメントすることが重要である。
再体験は,トラウマ体験が突然想起され,まるでトラウマを経験したその時にいるかのように感じられてしまうフラッシュバックや,考えたくないのにその出来事の苦痛な記憶が頭に浮かんでくる侵入的な想起,トラウマ体験に関連する悪夢などを指す。また回避は,トラウマについて考えたり話したり感情に触れることや,トラウマを思い出させる事物・人物や状況に触れることが苦痛となるために極力避けてしまう状態を指す。過覚醒は,不眠やイライラ,過剰な驚愕反応,ひどく用心深くなる過度の警戒心などを指す。認知と気分の陰性変化は,物事を否定的にとらえ,出来事について自分を責めたり,愛情や幸福感といった肯定的な感情が湧かなくなるといった状態を指す。
日本語版に関し妥当性と信頼性が検証されている尺度のうち,成人を対象としたPTSDに関連する自記式質問紙の代表的なものは,以下の三つである。
・改訂版出来事インパクト尺度(IES-R)(Weiss, 2004; Asukai et al., 2002)
・PTSD評価尺度(PDS-Ⅳ)(Foa et al., 1997;長江ら,2007;Ito et al., 2017)
・PTSD ChecklistのDSM-5対応版(PCL-5)(Weathers et al., 2013; Ito et al., 2019)
IES-Rは再体験8項目,回避8項目,過覚醒6項目の計22項目で構成される。0から4までの5件法であり,合計点数のレンジは0-88である。
PDS-ⅣはDSM-IVに準拠しており,トラウマ的出来事を尋ねるパート1およびパート2,トラウマ症状について尋ねるパート3,機能障害について尋ねるパート4の計49項目で構成される。PTSD重症度の評価は17の症状項目で行われ,合計点数のレンジは0-51である。なおDSM-5に準拠した英語版PDS-5については現在のところ信頼性と妥当性を検証された日本語版はない。
PCL-5はDSM-5に準拠しており,侵入症状(5項目),回避症状(2項目),認知と気分の陰性変化(7項目),覚醒度と反応性の著しい亢進(6項目)の計20項目で構成される。0から4までの5件法であり,合計点数のレンジは0-80である。
IES-RおよびPDS-ⅣはCAPSとの相関が高く,PCL-5はIES-Rとの相関が高い。つまり,総じていずれの尺度も,PTSDの症状を適切に評価することが可能な自記式質問紙であると考えられる。なおIES-RとPDS-IVは心理査定法として診療報酬点数を認可されている。
各尺度に関する詳細や近年の動向,心理支援での実際の活用については第2回で解説する。
5.成人のPTSD症状評価のための自記式質問紙(日本版として標準化されていないもの)
また,日本語版は作成されていないものの,PTSDに関連する自記式質問紙としては,PDS-5,Trauma Symptom Inventory-2(TSI-2)およびTrauma Screening Questionnaire(TSQ),Primary Care PTSD Screen for DSM-5(PC-PTSD-5)などが存在する。
PDS-5はインデックストラウマを特定するトラウマスクリーニング質問から始まり,DSM-5のPTSD症状を尋ねる20の質問項目と,機能障害等を尋ねる4つの質問項目から構成される(Foa et al., 2016)。TSI-2は,PTSD症状のみならず自殺傾向や性的障害,不安定な愛着などトラウマに関連する12の臨床症状について尋ねる136項目の尺度である(Briere, 2011; Godbout et al., 2016)。TSQは再体験項目5つと過覚醒項目5つの,計10項目からなる尺度であり,比較的トラウマ体験後早期に実施されることを想定している(Brewin., 2002)。PC-PTSD-5はプライマリケアにおいて,患者のPTSDの可能性を検討するために作成された尺度である。まず,トラウマ体験に遭遇したことがあるかどうかを尋ね,あると答えた場合,この1か月でどのような影響が生じていたかについて5項目の質問に回答を求める(Prins et al., 2015)。
PTSDの解離性サブタイプに関する質問紙としては,Dissociative Subtype of PTSD Scale(DSPS)などが存在する。DSPSはDSM-5でのPTSDの解離性サブタイプの症状を含む解離症状を評価する15項目の尺度である(Wolf et al., 2017)。
さらにICD-11で採用された複雑性PTSDの診断基準に対応する評価尺度も存在する。例えばInternational Trauma Questionnaire(ITQ)は,ICD-11のPTSDおよび複雑性PTSDを評価するための尺度であり,再体験・回避・過覚醒の3つの中核症状,機能障害,自己組織化の障害,自己組織化の障害に関連する機能障害という4点について,18項目で尋ねる(Cloitre et al., 2018)。日本語版として公開されたものもあり,現在,標準化の手続きが進んでいる模様である(Inoue, 2017;金ら,2018)。
6.子どものPTSD症状評価のための日本語版自記式質問紙
子どものPTSD症状を評価するための日本語版尺度としては,日本語版UCLA PTSD Reaction Index for DSM-5(PTSD-RI-5)(Takada et al., 2018)がある。PTSD-RI-5は自記式尺度であるが,子どもが自分で自分の状態を把握し回答することは困難であるため,心理職が聴き取りながら確認することもある。児童青年期用,養育者用,6歳以下の子ども用と3つのバージョンがあり,このうち養育者用は子どもの尺度の補助として使用する。6歳以下の子ども用は,多くの場合,養育者に回答してもらう。それぞれ,PTSD症状だけではなく,子どものトラウマ歴を聞き取る内容も含まれている。
TSCC子ども用トラウマ症状チェックリスト(Briere, 1996/西澤訳,2009)は,8歳から16歳の子どもを対象として,不安,抑うつ,怒り,心的外傷後ストレス,解離,性的関心の6つの下位尺度(計54項目)で構成されている。
7.トラウマに関連するその他の質問紙
ここまでPTSD症状を評価する尺度を紹介した。そのほかにもトラウマ体験後の変化に関わるさまざまな質問紙があるので,ここでその一部を紹介する。
トラウマを体験した後,自分を信用できない,自分の責任である,他人を信用できない,世界は安全ではないといった,自分や他者,世界に対する偏った認知が生じることがある。そのようなトラウマ体験後の非機能的認知に関する質問紙として,日本版外傷後認知尺度(JPTCI)がある(Foa et al., 1999;長江ら,2004)。これは自己に関する否定的な認知,トラウマに関する自責の念,世界に対する否定的な認知の計33項目からなる尺度である。
トラウマの衝撃があまりに強いために,体験記憶の自己統合が阻まれることがPTSDを引き起こす一因であるとする説に基づいて考案されたのが,出来事中心性尺度(CES)である(Berntsen & Rubin, 2006;松本,2022)である。CESは,出来事の自己への統合性を検証するために用いられる尺度として,20項目版7項目の短縮版があり,いずれも1因子構造とされる。
そのほかには,心的外傷後成長に関連する質問紙(the Japanese version of the Posttraumatic Growth Inventory: PTGI-J)(Taku et al., 2007)やトラウマインフォームドケアに関連する質問紙(The Attitudes Related to Trauma-Informed Care: ARTIC-10 Scale)(Kataoka et al., 2022)などが開発されている。
8.おわりに
本稿では,主にPTSD症状を測定する質問紙を紹介した。IES-R,PDS-Ⅳ,PCL-5,TSCC子ども用トラウマ症状チェックリスト,PTSD-RI-5などは,PTSD症状について確認するために使用するが,同時に,質問紙を行いその結果を共有することで,クライエントに対し心理教育を行うこともできる。第2回では,そうした実際の活用を含めて紹介したい。
文 献
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名前:齋藤 梓(さいとう・あずさ)
所属:上智大学総合人間科学部心理学科准教授
資格:臨床心理士,公認心理師,博士(心理学)
主な著書:『性暴力についてかんがえるために』(一藝社,2024年),『性暴力被害の心理支援』(共編著,金剛出版,2022年),『性暴力被害の実際─被害はどのように起き,どう回復するのか』(共編著,金剛出版,2020年)ほか
趣味:美味しいものを食べること,美味しいお酒を飲むこと,バレーボール観戦,散歩,旅行,読書
飛鳥井望(あすかい・のぞむ)
青山会青木病院院長・公益社団法人被害者支援都民センター理事長・公益財団法人東京都医学総合研究所特別客員研究員(元副所長)
資格:精神科専門医・指導医・医学博士
主な著書:『PTSD治療ガイドライン第3版』(監訳,金剛出版,2022),『複雑性PTSDとは何か』(共著,金剛出版,2022),『複雑性PTSDの臨床実践ガイド―トラウマ焦点化治療の活用と工夫』(編著,日本評論社,2021),『子どものトラウマとPTSDの治療』(共編著,誠信書房,2021)など
趣味:七十路にしてシェークスピアと筋トレに覚醒